つれづれ手帖

アラフォー。純ジャパ。国際結婚。

同窓会に行きたくないアラフォー心

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先日、大学時代の友人A子から「高校の同窓会の誘いが来てん。とうとうわたしも同窓会に行きたくない日が来たわ」とLINEがきた。
詳しく書くとこうである。


高校時代の同窓会があると連絡を受けたA子。
仲間内の小さい女子会よろしくな同窓会ではなく、学年全体の大きな同窓会らしい。
A子は行くべきか行かざるべきか絶賛悩み中で、気持ち的には断る方が7割強い。
なぜなら、自分には近況報告できるネタもないし、行っても虚しくなるだけだと思うから、とのこと。

わ、わかるぜ…。

 

 

わたしの周りは、わたしを含め、30歳を過ぎても独身を楽しんでいる友人が多かった。歳を取るたびに、はたと気づいて周りを見渡してみても、顔ぶれは変わらずに独身だった。それに安心してわたしは彼女たちとの時間を楽しんでいた。
海外旅行や美味しいものを食べに行く女子会、買い物…。ものすごく楽しかった。

しかし、数年前のある日のことである。
仕事関係の人(だいぶ年上の女性)と雑談をしていたとき、結婚の話になった。確かくまちゃんは結婚しないの?とかそんな話だったはずだ。
「いやー予定なくて。彼氏もいないし。わたしの周りはまだ結婚してない人が多いんですよね〜」と答えながらふと独身のメンバーの顔を思い浮かべて、わたしは気づいてしまった。

 

…いつも会う友達以外、みんな結婚してない!?

 

 
びっくりした。
口を開けば「普通の人がおらへんねんなー」と言っていたこのメンバー。ろくな出会いがないことをネタのように話し、それに笑い、互いの傷を舐め合っているこのメンバー。
それ以外みんな結婚しとるがな!!

 

あっかん。まじであかん。怖い怖い怖い!!このままではただ歳とってBBAになるだけ!!!

 

わたしの周りには独身が多い、と言っていたが、実はそうではなかった。
独身の友達とばかりつるんでいただけで、それを「多い」と勘違いしていただけなのだ。
わたしの視野の異常な狭さが、大切な数年を無駄にしていたのかもしれないと思うといてもたってもいられなくなった。

ちょうどその頃、冒頭の彼女のようにわたしのところにも中学時代の大きな同窓会の知らせが届いた。
でもわたしは行かなかった。行けなかった。行きたくなかったのだ。
中学時代の友人たちの顔ぶれを思い出してみると、ほとんどが結婚していた。
直接関わりのない、違うクラスの同級生たちだって、きっと結婚しているだろう。
わたしには仕事があるし、趣味もある。充実していないわけじゃない。
でも、私生活で報告することが何もないと気づいた。

結婚した友達と話が合わなくなっていることを意識し始めたのもその頃である。
友達として変わらず大好きなのに、悲しいかな話が合わない。
旦那さんの話も、子供の話も、つまらないわけじゃないのに、おもしろくない。
独身時代は共に高い服やバッグ、靴を買ってオシャレを楽しんでいたのに、結婚したらファッションも変わってしまった。
カフェの向かいに座った彼女の、いつも綺麗にネイルサロンで整えていた爪から、何もしていないナチュラルな爪に変わったのを見た時、自分のきれいでかわいく作られたピカピカのネイルが急に恥ずかしくなって、テーブルの下にスッと隠したのを覚えている。
彼女のネイルはわたしの1万円かけたネイルよりもずっとずっときれいだった。

 

 

だから、わたしは同窓会で話すネタがないから行きたくないというA子の気持ちが痛いほどよくわかった。
同窓会に行けば掘り出し物の男子に会えるかもしれないから行った方がいいよ!と言う人がたくさんいることも知ってるし、事実、そのメリットがあることもわかっているが、そこに至るまでに心がついていかないのだ。
既婚の同級生を前にして「いい人いたら紹介してよ!」ってプライドも何もかも全部捨てて言えるようになればいいのかもしれないけど、同級生だからこそ言えないものだ。

 


結局A子は同窓会に行かないことにして、その日に婚活パーティに行った。
そこでいい感じの人がいて、今度ランチデートに行くらしい。

「堂々と同窓会行ってみんなと近況報告し合いたいわ」とA子は言った。


わたしも今は結婚して地元を離れ、まったく馴染みのない土地に住み、夫はイギリス人…。
ネタには事欠かないが、悲しいかなそう都合よく同窓会ってないねんな〜〜。
ま、同窓会がなんぼのもんじゃい!って感じやけどな。ここまで書いといてそれかい!ってツッコミは置いといて。
広い視野で見てみれば、そんなの、小さな小さな集まりなだけ。
でも、アラフォー独身にはものすごく大きな問題なのであった。